星薬科大学によるスタナム先生への不当な雇い止めの撤回を求める会
今来たばかりの私にこれまでの流れを三行で説明してくれ
- スタナム先生は、2018年4月から3年間勤めて問題なければ審査の後に無期雇用にする(多くの証言あり)という約束で星薬科大学に採用されたが、大学はそんな約束はしていないと言い、2年目の最後(2020年3月)に3年で契約を終了すると一方的に通告した。そのため労働審判(裁判所での話し合い)が行われていた。
- 2020年、コロナ禍が始まり、非常に特殊な状況であるにもかかわらず大学は配慮なくスタナム先生にオンデマンド授業用の動画作成などの仕事を割り当て、他の教員の3倍も受け持ちの授業があるスタナム先生は月労働が300時間以上になってしまった。
- 大学は遠隔授業動画の不出来、単位認定の不備を指摘しスタナム先生を不適格として審査もせず2021年3月で雇い止め。スタナム先生は復職を求めている。
経緯
2021年9月25日
2021年9月22日に東京地方裁判所620号法廷で第3回の裁判が開かれました。大学側の反論をうけ、原告であるスタナム先生側が以下の通り反論を提出しました。
- 大学内の進級判定会議で、スタナム先生の授業を含む2020年度全ての授業について問題なく単位認定された。
- スタナム先生の授業日程がずれ込んだのは2021年1月8日に発出された緊急事態宣言のため。大学全ての試験日程が延期になったが、スタナム先生が担当していた3年生は授業が終了して9日後の2月9日だった。1・2年生はプレゼンレポートの提出により評価した。問題はなかった。
- 大学はセキュリティ上のリスクがあるとして動画配信に拘っていた。しかしコロナ感染によりITシステムの麻痺が起こったとき、むしろZoomによるオンライン授業の方が実施しやすかった。
集めた署名は名前、学籍番号、メールアドレスの一部、居住地は市区町村以降を黒塗りして、裁判所に証拠として提出されたことを確認しました。
ご署名を頂きました皆さま、ご協力ありがとうございました。
改めて大学は反論をするようです。大学が要求を呑まない限り判決は年度内には難しいそうです。
そして理事会はこの状況を認知していないとのことでした。
揺籃会、自治会、同窓会などを通じて、みなさんが大学当局に働きかけることも効果的でしょう。
ただ、在学生として名前を明らかにしてそういった動きをすることが難しいのは事実です。卒業生のお力添えを頂けると幸いです。
次回は2021年11月10日(水)10:00から東京地方裁判所620号法廷で行われる予定です。是非、傍聴をよろしくお願いいたします。
2021年7月23日
スタナム先生は、2016年4月から非常勤講師として星薬科大学に勤務していましたが、2018年4月からは専任講師として主に英語のスピーキング授業やライティングなどを担当なさっていた方です。2018年4月、当時星薬科大学学長だった田中隆治先生の判断で3年契約、その後は審査して問題なければ期限無しの採用にするという約束で採用されました。
2020年3月までは問題ありませんでしたが、3月の終わりに突然、現学長(中西友子先生)から3年で契約を打ち切ると告げられました。それはおかしいと労働組合などを通じて交渉しましたが大学は聞く耳を持たず、労働審判を行うことになりました。労働審判の最初では、大学は契約書のみを根拠に3年での雇い止めを主張していましたが、そのうちにスタナム先生の授業コマ数が足りないと言い出し、最終的にはこれを理由に労働審判での結論(継続雇用を認める)を無視してスタナム先生を雇い止めしてしまいました。
大学が主張するスタナム先生の授業コマ数不足は次のようにして起こりました。2020年前期は緊急事態宣言により対面授業が全て中止となり、動画配信によって行われる運びとなりました。
英語は6学年全てで授業があるためにスタナム先生は担当する授業が多く、必然的に膨大な負担がかかることになります。大学はオンデマンド授業を実施するために動画の作成を指示しますが、スタナム先生は受け持っていた授業が多いために間に合わない部分が出てきます。
スタナム先生はZoomを利用したリアルタイム授業を提案しますが、2020年度前期時点では大学はセキュリティ上のリスクがあるとしてZoomを禁止しました。
こうして前期でのスタナム先生の月労働は300時間以上になりました。労働基準法上の問題があるため、大学はスタナム先生にあまり大学に来ないよう通達します。しかしスタナム先生には自宅に小さな子がいるなどの事情で仕事環境が整えられませんでした。
労働環境が改善されないまま後期になり、後期でも前半は動画作成が求められたため、同様の事態に陥りました。しかし、1月になってからZoomでのリアルタイム授業を行えるようになったため、スタナム先生はこれを利用し、1月後半にまとめて授業がを行いました。また、これを録画したものが、リアルタイム授業に参加できなかった学生のために定期試験間近になって配信されることになりました。
そしてスタナム先生は大学から遠隔授業の動画の質・量の不足と、それにも関わらず単位認定をしたとして教員として不適格として2021年3月で雇い止めになりました。
スタナム先生はこの雇い止めは不当であるとして争い、3回行われた労働審判では訴えが認められ、「継続雇用を認める」審判が出ました。しかし大学は不服として異議を申し立て、訴訟に移行しました。
2021年7月21日に東京地方裁判所606号法廷で第2回の裁判が開かれました。前述の経緯と争点が整理されましたが、大学側は和解は無理なので判決を出してほしいと希望したようです。
次回は2021年9月22日(水)10:00から東京地方裁判所620号法廷で行われる予定です。
争点と主張
- スタナム先生の雇い止めは正当なものであったか?
- 大学: 正当。契約の通りである。
- スタナム先生: 不当。審査をしていない。
- スタナム先生は遠隔授業の準備について質・量を担保するための配慮を大学から受けていたか?
- 大学: 相談されなかった。授業動画は質・量ともに不足。教員としての資質がない。
- スタナム先生: 受けていない。月労働300時間以上だった。過大な負担である。2020年度前期にZoomによるリアルタイム授業を提案したが禁止された。大学にいる時間を減らすようにと言われた。自宅は仕事できる環境にない。
- スタナム先生の単位認定は正当か不当か?
- 大学: コマ数の形式を満たしておらず不適当。
- スタナム先生: 大学が主張しているのは単に指定されたコマ数が埋められていないということであるが、大学設置基準が求めているのはコマ数ではなく時間である。しかも、コロナ禍で大学は柔軟な対応が文部科学省から求められており、単位認定はその範疇である。録画された時間や内容は、他の先生たちと比べて遜色なく、十分である。よって単位認定は適当。
- スタナム先生は教員としての資質が十分であるか?
- 大学: 迷惑をかけたから学生から酷評されている。教員としての資質がない。
- スタナム先生: 十分である。(40人もの学生が傍聴に集まったのが証拠)
要求
雇い止め撤回ならびにスタナム先生の復職
署名
星薬科大学による不当な雇い止めの撤回ならびにスタナム先生の復職を求める署名活動を以下に行います。
ご協力よろしくお願いいたします。
署名フォーム
- 収集した個人情報は本署名活動以外での使用はいたしません。
- 署名者に不利益が出ないよう最大限の尽力をいたします。
- 集まった署名はいかなる場合も大学当局には直接開示しません。
- 用途としては、2021年9月15日までに労働組合長である心理学教室の川崎先生にお渡しする予定です。
意見
星薬科大学によるスタナム先生への不当な雇い止めの撤回を求める学生有志より
大学はスタナム先生に対して正当で客観的な審査を行い、3年間の働きを評価し、期限なしの採用をするという約束を履行すべきです。ひいては、その後の待遇も正常であることを願います。
そのためにタイトル下のシェアボタンでこのページを拡散してください。裁判は決して多数決ではないですが、大学は学生を引き合いに出しています。
さて、まず大学は緊急事態での働きのみで評価し、スタナム先生を教員として不適格としています。
次に学生を引き合いに出し、学生に負担がかかった、学生からクレームがあったということにしてやはりスタナム先生を教員として不適格としています。
ここで学生は声として利用されるばかりで置いてけぼりにされています。遠隔授業の出来で大なり小なり学生は声を上げたでしょうが、それはスタナム先生だけに限ったことでしょうか? 当時の、新型コロナウイルス流行による緊急事態宣言下という状況を十分に加味した上で大学は評価すべきです。
そして前期の月労働300時間は異常です。月120時間の残業が考えられ、これは厚生労働省が示す労災認定基準の月100時間を上回ります。これでは授業全てに手が回らないことも納得できます。
最終的に学生に負担を強いたのはスタナム先生ではなく、大学です。学生教育を考えるのであれば、適切な分担・柔軟な配慮を大学が提供し授業の質・量を保つべきです。
他の先生では試験を遅らせる、授業配信撤回、レポート評価に変更など配慮があったようですが、スタナム先生にも同様の、負担軽減となる配慮をしているのか疑問があります。 そして授業内容も千差万別とはいえ、他の先生方と比較したときにスタナム先生が特段に劣っていたとは思えません。2020年度前期は双方向の授業が難しいなかで、メールで学生と直にコミュニケーションを取ろうとしたのはスタナム先生だけでした。
そもそもスタナム先生が学生から教員として不適格で酷評されている大学の主張は正しくないと思っています。なにをもってしてそう主張できるのか私には理解いたしかねます。不誠実なことに、大学は針ほどのことを棒ほどにおっしゃっているようです。補講の知らせもメール文面におかしな部分が多く、大学は学生がスタナム先生に対して不満を持つように意図しているのではないかと勘ぐってしまいます。スタナム先生への待遇が恣意的なことであれば、著しく不条理・不親切であります。
親からの虐待を経験した子はその子にも虐待すると、虐待の連鎖がよくいわれます。このことが繰り返されるようでは、いつか同じ方法・態度で学生が虐げられるとも考えられます。
最後に、大学が負担する裁判費用はどちらから支出されているのでしょうか? 学費からであれば、大学が労働審判の結果に納得せず訴訟に移行したことは学生として不毛に感じます。大学運営に透明性・合理性を求めます。
繰り返しになってしまいますが、このページを各種ソーシャルメディアに拡散してください。よろしくお願いいたします。また、是非法廷に足を運んでください。
FAQ
- スタナム先生って誰?
- 星薬科大学-薬学教養教育研究学域-国際文化の講師だった方です。詳しい経歴はこちらから。
- 署名フォームは学内のものですか?
- 学内のGoogle Workspaceは使用せず、個人が所有するアカウントによるGoogleフォームになっています。
外部リンク
大学関連
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学生関連
政府関連
大学・大学院・高専に関する情報:文部科学省
大学等における新型コロナウイルス感染症への対応ガイドラインについて(周知)(令和2年6月5日)
大学等における遠隔授業等の実施に係る留意点及び実習等の授業の弾力的な取扱い等について(令和2年5月1日)